投資信託を購入して、保有して、売却する場合には大きく分けて5つのコストが発生します。
そして、そのコストは投資家が直接支払うものと間接的に支払うものに分類できます。
今回は、投資信託の購入時、保有時、売却時にかかる5つの大きなコストについて説明していきます。
購入手数料
購入手数料は投資信託を購入する場合に販売会社に直接支払うコストです。
購入手数料は販売会社である証券会社によって異なっており、楽天証券など無料の証券会社もあります。
信託報酬
投資信託の保有中には、運用管理のための費用である信託報酬が発生します。
信託報酬は、販売会社、運用会社、信託銀行の間で配分されます。
信託報酬は、仮に、運用成績が悪くても、投資信託の保有者は必ず支払わなければならないコストです。
また、投資信託の基準価額から日々差し引かれるコストで、投資信託の保有者が直接支払いを行わないため、非常に見えにくいコストになっています。
必ず、投資信託の購入時に目論見書で信託報酬のパーセンテージを確認しておきましょう。
なお、ある指数と同じような値動きをするインデックスファンドの方が、ある指数を上回る運用を目指すアクティブファンドより信託報酬が安くなります。
アクティブファンドの方が、指数を上回るように努力する分、信託報酬が高くなりますが、運用成果が良いインデックスファンドも多いので、どちらを選ぶかは好みになります。
監査報酬
監査報酬とは、投資信託の会計監査(公認会計士監査)にかかる費用のことです。
投資信託のうち、一定の要件を満たすものは公認会計士による会計監査を決算期後に受けなければなりません。
この会計監査にかかる費用は、信託財産から支払われます(保有者が直接払うことはありません)。
なお、監査報酬の金額は目論見書で確認することができます。
目論見書とは、投資信託を募集・販売する時に交付される資料で、投資対象や運用方針、リスク、購入手数料、信託報酬、監査費用などが記載され、投資判断の材料として利用できるものです。
売買委託手数料
売買委託手数料は、投資信託を保有している間に、投資信託が金融商品の売買を行う際に発生するコストです。
投資信託が運用成績を維持するために必要な売買を行う都度、売買委託手数料が信託財産から支払われるので、投資信託の保有者は間接的に支払いを行っていることになります。
なお、投資信託の運用の結果発生している費用なので、事前にいくらかかるかは分かりません。
信託財産留保額
信託財産留保額は投資信託を解約する場合に投資信託の売却者が直接支払うコストになります。
例えば、A氏が投資信託の解約を行うと、投資信託に組み込んでいる資産の一部売却が必要になるため、組替え手数料をA氏から直接徴収するために信託財産留保額が発生します。
信託財産留保額の金額は投資信託によって異なり、信託財産保留額の設定がない投資信託も増えています。
まとめ
自分の財産を投資信託で運用していくためには、投資信託のコストを知ることが非常に重要になります。
最近は投資信託の種類によっては、非常に低コストで運用成果も良い投資信託が増えているので、是非いろいろ調べてみてください。
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