企業物価指数と消費者物価指数について

企業物価指数とは

企業物価指数とは、企業間の取引及び貿易取引における商品の価格変動を時系列で把握し、景気動向を判断するための経済指標です。

企業物価指数は、日本銀行が発表を行っており、原油価格や外国為替の変動の影響を受けやすいので、変動が比較的大きくなります

企業物価指数は、国内企業物価指数輸出・輸入物価指数から構成されています。

国内企業物価指数とは、国内で生産した国内需要家向けの商品を対象とし、原則、生産者段階における出荷時点の価格を調査しています

輸出物価指数とは、輸出品の通関段階における船積み時点の価格を調査しており、輸入物価指数とは、輸入品の通関段階における荷降ろし時点の価格を調査しています。

価格調査対象は、採用品目を構成する商品を生産している企業輸出入取引を取り扱う卸売企業で、調査方法は、調査対象月の価格を、翌月初に所定の調査票により郵送・オンラインで調査しています。

企業物価指数は、商品の価格を継続的に調査して、価格を指数化したものであるため、調査先企業に対し、商品の価格に加え、調査対象とする商品の内容のほか、取引先や取引条件、取引数量などの価格に影響を及ぼし得る品質に関するデータも併せて聴取し、品質をできる限り固定して価格調査を行っています。

消費者物価指数とは

消費者物価指数は、全国の世帯が購入する商品及びサービスの価格変動を測定し、物価の変動を時系列的に測定したものです。

消費者物価指数は、総務省が発表を行っています。

消費者物価指数は、世帯の消費生活に及ぼす物価の変動を測定するものなので、税金や社会保険料などの非消費支出や有価証券の購入、土地・住宅の購入などの貯蓄及び財産購入のための支出は指数の対象に含めません。

消費者物価指数は、消費者が購入する各種商品の価格変化を総合したものであるため、国や地方自治体の経済施策にとって重要な指標になっており、年金額や児童扶養手当額などの算出基準にも利用されています

消費者物価指数はある基準となる時点(現在は2020年)の物価を100とし、基準時点の物価に対して現在はどのくらいの物価であるかを比較して計算されます